1 次にあげるソロモン王の教訓は、ユダのヒゼキヤ王〔ソロモンより二百年のちの王〕に仕えた人々が見つけ、書き写したものです。
2-3 物事を秘密にするのは神様の特権、それを探り出すのは王の特権です。 だから、天の高さや地の深さ、それに王の考えを知ることはできません。
4-5 銀からかすを除けば良い入れ物ができ、宮廷から心の腐った役人を追い出せば正しい政治ができます。
6-7 勢力のある貴族か何かのように、ずうずうしく王の前に出てはいけません。 そんなことをして列の最後に回され、みんなの前で恥をかくより、呼ばれるまでじっと待つほうがりこうです。
8-10 かっとなり、よく考えもせずに人を訴えてはいけません。 引っ込みがつかなくなり、おまけに裁判にも負けたらどうするのですか。 そんな恥をかかないためにも、まず二人だけでよく話し合いなさい。 他人に話して名誉毀損で訴えられたら、謝っただけではすみません。
11 ほんとうに必要な時に忠告するのは、銀の器に金のりんごを盛るようなものです。
12 正しい批判を聞くのは、勲章をもらうようにありがたいものです。
13 使用人がよく言いつけを聞いてくれるのは、真夏のすずしい日のように気持ちのいいものです。
14 贈り物をすると約束しながらすっぽかす者は、雨を一滴も降らせずに砂漠を横切る雲のようです。
15 小さな水のしずくでも、長い間には堅い岩をけずります。 同じように、じっとしんぼうしていれば、最後には必ず勝つのです。
16 いくら好きな物でも、食べすぎたら気持ちが悪くなります。
17 近所だからといって、人の家にあまり通いすぎると煙たがられます。
18 うそを言いふらすのは、斧を振り回し、刃物を持って切りかかり、鋭い矢を射かけるのと同じです。
19 あてにならない人に頼るのは、痛む歯でかみ、折れた足で走るようなものです。
20 気が沈んでいる人のそばではしゃぐのは、寒さに震えている人の上着を盗み、傷口に塩をすり込むようなものです。
21-22 敵がお腹をすかせていたら食べさせ、のどが渇いていたら飲ませなさい。 そうすれば、相手は恥ずかしい思いをし、あなたは神様からほうびをいただけます。
23 北風が吹くと寒くなるように、陰口をたたかれると腹が立ちます。
24 怒りっぽい女と大邸宅に住むより、屋根裏部屋のすみっこで暮らすほうがましです。
25 遠くの人からうれしい知らせをもらうのは、のどが渇いた時に冷たい水を飲むようなものです。
26 神様を恐れる人が少しでも悪者の言い分を認めるのは、井戸にごみを投げ込むようなものです。
27 どんなに良い物でも、食べすぎは体に毒です。 同じように、人からほめられるのはすばらしいことですが、それを意識しすぎるのはよくありません。
28 自分の心をどうにもできない人は、堀をうめた城のように戦う力がありません。