10-11 「娘よ、私の忠告を聞きなさい。 遠い故国の父や母を思って悲しんではいけません。 あなたには王という夫があり、あなたの美しさはことのほか愛でられています。 主人である王に、うやうやしく仕えなさい。
12 当世いちばん金回りのよいツロの人々が、あなたの歓心を買おうと、贈り物を山と積んで来るでしょう。」
13 花嫁姿の王女は、金の糸で織りなした美しい晴れ着をまとい、自室で控えています。
14 侍女にかしずかれ、しずしずと王の前に出る、その姿の美しいこと!
15 王宮の門をくぐる行列は、なんと楽しげで、うれしそうなのでしょう。
16 「あなたから生まれる子供は、いつか父親の跡を継いで王となり、世界を支配します。
17 わたしはあなたの名を、のちの世までも輝かせます。 諸国民はいつまでも称賛してやまないでしょう。」