1-2 ああ神様。 ずっと昔には、神様はすばらしい奇蹟を行なわれたと聞いています。 私たちの先祖は、神様がこの地から異教の国民を追い出し、すみずみまでイスラエルの支配を行き渡らせてくださったいきさつを、話してくれました。
3 人々は自分の力や腕で、この地を手に入れたのではありません。 全能の力をお持ちの神様が、おこころにかけてくださり、お力添えくださったおかげなのです。
4 私の王、私の神様! あなたの国民に勝利をもたらしてください。
5 敵を踏みにじるには、そのお力とお名前のご威光にすがるよりないからです。
6 武器などあてにはなりません。 そんなものが救ってくれると考えるのは、大まちがいです。
7 神様だけが、憎しみのかたまりとなっている連中に打ち勝つことが、おできになるのです。
8 私はいつも神様を誇ってきました。 神様には、どんなに感謝しても、感謝しきれません。
9 ああ神様。 けれどもここしばらく、あなたは私どもを無視していらっしゃいます。 おかげで大いに面目を失いました。 これほど悪戦苦闘しておりますのに、助けの手を差し伸べてくださいません。
10 それどころか、私たちに対抗しようとさえなさり、敵の前で痛い目に会わせられました。 敵はこの国を襲い、あちこち略奪して回りました。
11 まるで屠殺場の羊のように、神様は私たちを扱い、国中に散らされました。
12 そして、二束三文で売り飛ばされたのです。 何の値打も認めてくださらなかったのです。
13 このひどい仕打ちのおかげで、私たちは回りの国々の笑い者となり、さんざんばかにされました。
14 「ユダヤ人」ということばが、外国人の間では侮蔑と恥の代名詞となったのは、神様のせいです。
15-16 復讐心に燃えた敵は、私たちをのべつ幕なしにさげすみ、あざけり、なじり、のろっています。
17 あれほど神様に忠誠を尽くし、神様のご契約を守ってきましたのに、こんなひどい目に会わされています。
18 私たちの心は、かた時も神様から離れたことはありませんのに! ただの一度も、神様の道からそれませんでしたのに。
19 もしそんな過失があったのなら、荒野で罰せられようと、暗やみと死に放り出されようと納得がいきます。
20 もし、私たちが神様に背いて、偶像を拝んでいたりすれば、当然お目にも留まるはずです。
21 神様は人の心の奥の奥までお見通しではありませんか。
22 ところが、私たちときたら、神様にお従いしているばかりに、常に死の恐怖にとらわれているのです。 まるで屠殺場に引かれて行く羊みたいです。
23 ああ神様、目を覚まし、起き上がってください! まどろまないでください。 いつまでも見捨てておかないでください。
24 どうして、顔をそむけ、この悲しみと苦悩を見て見ぬふりなさるのですか。
25 私たちは泥の中に転がっています。
26 ああ神様、早く来て、変わらない愛でお助けください。