詩篇 22 JLB

1  ああ神様、私の神様。 どうして、私をお見捨てになったのですか。 どうして、助けるどころか、うめきさえ聞いてくださらないのですか。 

2 昼となく夜となく泣いては、助けを叫び求めていますのに、答えてくださいません。 

3-4 しかし、主はきよいお方です。先祖の賛美の声は、御座を取り囲んでいました。 主に信頼していた彼らを、主は助け出してくださいました。 

5 彼らの叫びを聞いて、救い出してくださいました。 助けを求める人々を、ただの一度も失望に終わらせたりなさらなかったのです。

6  しかし、この私は虫けら同然で人間ではありません。 同国人ばかりか、全人類からもさげすまれています。 

7 私を見るなり、だれもがあざけり、冷笑し、肩をすくめます。 

8 私はお笑い草となるのです。 「これが、主に重荷を肩代わりしてもらったという男かい。 主のお気に入りだとうぬぼれていたやつか。 神様に助け出されるところを見せてもらおうじゃないか。 そうしたら信じてもいいぜ。」

9-11 主よ、以前はよく、助けてくださったではありませんか。 母の胎から難なく取り上げ、幼い日々も、無事に過ごさせてくださったではありませんか。 私は生まれてこのかた、ずっと主を頼りにしてきたのです。 主はいつも私の神様でした。 今になって、置き去りにしないでください。 苦難が近づいており、主のほかだれも、私を助けることはできません。

12  バシャンの巨大な雄牛のように獰猛な敵が、私を囲んでいます。

13 まるで獲物をねらってほえたけるライオンのように、口を開けて近づいて来ます。 

14 私は空気の抜けたタイヤのようになり、骨はみながくがくし、心臓はろうのように溶けてしまいました。 

15 天日でかわかした粘土のようにひからび、舌は上あごにくっつきました。 主が私を、死のちりの中に置かれたからです。 

16 徒党を組んだ悪人どもが、群がる野犬のように私を取り巻きます。 私の手足は引き裂かれています。 

17 自分の骨を、一本残らず数えることができるほどです。 私を見てはほくそ笑む、この悪人どもをご覧ください。 

18 彼らはくじ引きで、私の着物を分け合うのです。

19  ああ主よ、そばにいてください。 ああ、私の力である神様、大急ぎで助けに来てください。 

20 死から救い出してください。 かけがえのないこの命を、こんな悪人の手に渡さないでください。 

21 ライオンの口や、野牛の角からお救いください。 そうだ、神様は私に答えて、助け出してくださるに違いない。

22  私はすべての兄弟の前で主をたたえ、会衆の面前で、主のすばらしい行為を語ります。 

23 声を大にして語ります。 「主を恐れる人たちよ、主をほめたたえよ。 主の名を恐れ、敬え。 イスラエルのすべての人よ、主に向かって賛美の歌をうたえ。 

24 主は、私の絶望の底からの叫びをさげすまれなかった。 背を向けて立ち去りはなさらなかった。 叫び声が届くと、主は助けに来てくださった。」

25  私は全会衆を前にして、主をほめたたえます。 御名を心から敬う人々の面前で、誓いを果たします。 

26 貧しい者はたらふく食べて満足し、主を求める者は主を見いだして、御名をほめたたえるでしょう。 その心は永遠の喜びに酔いしれるはずです。 

27 それを目のあたりにした全世界の人々は、主のもとに立ち返るでしょう。 あらゆる国民が主を礼拝するでしょう。

28  主は王であって、国々を支配します。 

29 高慢な者も謙そんな者も、死すべき運命にある人はみな、主を拝みます。 

30 私たちの子供も主に仕えます。 私たちが、主のすばらしさを語り伝えるからです。

31 のちのちの世代もまた、主が私たちのためになさったすべての奇蹟のことを聞くでしょう。